今日のような寒い雨の中、スコットランドの港町オバーンからこの朽ち果てた城を見下ろす坂道をドライブしていた。それより4年前ハイランドからオバーンへ南下している時にはじめてここを通り過ぎた、どんよりとした天気で夏なのに寒い日だった。その日に泊まるホテルがまだ見つかっていないのに、夜9時すぎにこんな寂しい坂道から海辺にぼんやりと見えたこの城に不吉な予感がしたけど、不吉なことは何もなかった。その4年後、またここに来たんだと思いながら、雨の中、車から出て影のようなこの城の写真を撮ってみた。やはり不吉な感じの城。イギリスは不思議な所で、心の感じ方通りの出来事が起こる。心の感じ方は自分でコントロール出来るのに、あの時はそんなことをとっくに忘れていた寒い雨の日。2003年の夏。
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