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フロントガラスが結構汚れている。夜のむし暑さとねっとりとした空気の底をオープンで進むと、どんよりとした水気たっぷりの空気の重さにフロントガラスの内側が曇って、何もかも滲んでかすむ世界。速度を落とすと、後方からやって来るクーラーがんがんに効かせて閉じた車達は意味が分からないまま急接近。こんなに蒸し暑い夜のオープンドライブは心地よい思いを巡らすことも出来ないままアクセルを踏むだけ。厚い大気の底、深海の底のような地表に僕達が車達が蟻のように動き回っているイメージばかり。星も見えない熱帯の夜、百合の香り、救いは百合の香りぐらい、マリアか。
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