アンズがうたた寝している間に、空はコバルト色に光りだし、あっという間に、春の日射しに包まれた朝。
ちょうど1年前のあの時刻の頃、陽は陰り、風が吹き出し、去年と同じ寒々とした天気に戻る。
1年前の地震と原発事故と日本の政治を目の当たりにして呆然とし続ける僕達日本人の境遇は不思議な巡り逢わせ。この1年間の出来事を成長の糧として受け入れるとしても、日本の官僚組織と政治構造をもう許せない、もう受け入れない。「与党になると野党時代に見た風景と違ってくる」と、暗に政策変更はしかたがないと発言する首相や、福島原発対策に見るように国民の命をないがしろにしている日本政府は国民の敵だと思う。もう臨界点は越えているよ。アンズと散歩しながら、頭の中を巡る言葉の渦の隙間から、アンズの前に放し飼いの犬が僕達を待っているのに気がついた。
PENTAX Q (太陽黒点数:103 )Hachioji Tokyo
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